協調作用をお願いし続ける バジルさんのレッスン

01/24
アレクサンダーテクニークの学校に通っています。@目黒

今日はバジルさんのグループレッスンでした。バジルさんはアメリカ人ですが、京都育ちで日本語は日本人より数段センスがあり、ドイツの芸大を出たホルン奏者で、管楽器指導者かつアレクサンダーテクニーク教師という多才な方です。しかもまだ20代の若さ。

特に管楽器を専攻している人の中ではアレクサンダーテクニークの伝道師、エヴァンジェリストとして近年ことに有名なのです。

実はこれまで同じ学校の通訳の先輩としてしか接点がなく、生徒としては私の入学と入れ違いに卒業されたので、最近ようやくレッスンでの対面となったのでした。

前回のレッスンで、私はピアノを弾く本番で、椅子を交換するシチュエーションがあり、それをうまくやりたい、と希望したのですが、ここでパラダイムに関わる大きな学びがありました。

そもそも私がどうしてそのワーク(レッスン)をしたくなったのか、彼は既に考察していました。

”やってみる前に聞いてみるんだけど、アレクサンダーテクニークを学んでいるうちに、うまく使えなかったシチュエーションが起きて、今度こそ使ってやる、って思い始めるんだよね。”

”はい。今度こそ使ってやる!!今年こそ椅子プロブレムを克服してやる!今日こそ椅子をうまく持ち上げたるって思ってたんです”と私。

使おうと思えば使える、それがAT。使えなかった時、どうしてそうなったんだろう?何を考えてそうなったのか。使えたり使えなかったり、それも含めて、ATの使い方なんだよ。

使えなかった時に使えるようにする、足りないところを補わなきゃ、というのは、かつて私たちの体を蝕んだ根性主義へ逆行することだったのです。

バジルさんのホルン考http://basil-horn.blog.so-net.ne.jp/というブログ(これまた人気ブログ!)に、脱根性主義、という記事があって、それを読んでボディチャンスの門を叩いた私。

もう練習の奴隷になって自分をいじめるやり方には戻らない、そう決めていたはずの私は、またしてもできるようにしなきゃ、というスパイラルに陥りかけていました。

確かに椅子を動かすワークをすれば出来るようになるけれど、まず私の発想の根源にバジルさんはアプローチしたのです。

今お話ししてもらえて良かった!来るべき時にこのレッスンは起きた、という感じでした。

これから何百回とレッスンでワークすることはできる。でも直さなきゃという考えから発生している限り、できなきゃ、という思考が自分にブレーキを掛けるのです。それこそ協調作用の邪魔をする、一番やりたくないことなのでした。なんだ、出来なくてもそれもありなんだ!!!

それが明確になった途端、私は解放されました。何かから。体がふわっと軽く気持ちよくなり、視界が明るくなり、スタジオの中の人や物がくっきり立体的に見え始めました。

ここまで会話のみ。自分の協調作用にお願いしながら私をエンパワーしてくれた先生が、私の協調作用をも励ましてくれました。

時々、対面したトークだけで生徒さんに変化が起きることがあります。これはなんともいえない瞬間です。


さて、その2週間後の昨日、実際にピアノを弾くレッスンを希望しました。フィガロのなかに繰り返し出てくる音階のフレーズ。単調になりたくない。弾けたら弾けたで、正確さを保ちたい。というのが私の望み。

またまたそこで椅子プロブレム勃発。いえプロブレムではないのですが。チェアワーク(ATレッスンの古典的王道のワーク)を想い出して座ろうとした私。既にそこで何かをやっていました。

バジルさんに、”何考えたの?”と聞かれて、”ちゃんと座って弾きたいから、首を固めないで座りたい。”と答えました。”本当にそうしなきゃ弾けないの?”

そこで実験開始のゴング!!

ぐちゃっと座って弾く、椅子をまたいで弾く、立って弾く、背もたれをサイドに向けて座って弾くなどなど、先生も立ち弾きを実演しながら、私はモーツァルトを弾いてみました。そして、ただ座って弾いたり。

実験結果:弾けるじゃん。

なんでそうやって座んなきゃいけないの。その座り方のどこが悪い?またしても私の思い込みの不用が実証されました。

なんだそんな神経使って座らなくて平気なんだ。すると途端に音がハジケ始めました。

さらにバジルさんがいうには、

ATの先生は常に協調作用を最上にしている必要はない。どれだけ協調作用にお願いし続けるか、そこだけが重要なんだよ。これは大先生キャシーの言葉。

協調作用にお願いして弾いてみて。

ハイ、弾きました。ちなみに弾く前にお願いして弾いた。うん、楽しいです。

お願いしながら弾くこともできるよ。一拍ごとにタラララお願いタラララお願い♪って。

早速やってみる私。タラララお願いタラララお願い♪

数繰り返すこのフレーズ、しまいには、お願いし続けて弾く。お願いお願いお願いお願い♪(笑)の最強パターンにクラスチェンジ!!

左手のタッチも明確になり、右手は真珠のネックレスのように音の粒が輝き始めました。

わーお!これは一番いいです。

私はモーツァルトにぴったりな音色だと内心確信しました。とにかく、この音色以外有りえない!!と思えました。

こんな感じで、○○しなきゃ、をやめるだけで、私たちの体の持つ素敵なコーディネーターが働いてくれちゃう。そのメカニズムを助けるのがアレクサンダーテクニークのレッスンです。

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プロフィール

かおり

Author:かおり
アレクサンダーテクニーク研修生によるピアノレッスン
グランドピアノと演奏に役立つ解剖学を使ってレッスンをしています。
HP kaorikitagawa.jimdo.com
もっと上達したい、いい音を出したい、楽に弾きたい、練習しても思うように弾けないというを方を、ピアノを弾く立場からナビゲート致します。

私自身、幾度も行き詰まりながら、再びピアノを弾けるまでに復活し、念願のオーケストラとの共演も果たしました。

アレクサンダーテクニーク教師養成コース研修生として、美しい音と心と体にやさしいピアノ演奏を探求中。
Body Thinkingコーチ。

クラシックをメインに、ソロコンサートなど演奏活動をしています。

TOEIC970・日英通訳。

ジュリア・キャメロンのモーニングページ、アーティスツウェイを唱道しています。

ツイッターアカウント@kaorilavender

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