ジェレミーのレッスン ワルトシュタイン終楽章の巻



バレンボイムの演奏1分36秒のところをご覧ください。ベートーヴェンのソナタ、ワルトシュタイン終楽章の見せ場の一つがこのパッセージ。

左手はスタカートで音階上行下降、右手は親指トリルしながら小指でメロディという盛りだくさんぶり。弾けながらもなんか違う。やみくもに練習すればよくなるというものでもないとわかったので、この機に先生に見てもらったのです。

先週のレッスンでは先輩が通訳して下さっていたのですが、自分が込み入ったワークをするに際し、私も英語で直接先生に説明してしまいます。

必然的に英語でこう言おうと考えますから、分析しだすわけですね。日本語よりロジックが明確になります。

ところがやる必要があることを分析すればするほど、それをジェレミーに説明しながら、げ!これは難所だ、と体が反応し始めました。

そこをえい!と一気に弾くはずが、分析した難所加減にビビり始めた私。


その分析を素敵な表現にしてみよう。

ふむ。確かに。

この曲では、たくさんのファンタスティックなことが起こっています。 笑 ものは言いようです。

これが私の戦略。ウォー!弾きたくなってきます。

ここで役立つアイディアをもらいました。あまりにも体を動かす脳と神経システムが素早いため、フィードバックを感じて次の指示を出す暇がないんだよ。
 
弾丸の速度、ballistic movementていうんだ。弾道ミサイルの弾道ですね。

いい日本語訳がないのですが、あまりに素早く行われるから、音が聞こえてからでは間に合わない。確かにそうです。音は伝わるのが遅れますから。これだけ複雑な動きしているのに、フィードバックを耳で確認していたらブレーキがかかってしょうがない。

どうやらシステムにお任せしてやるしかなさそうです。

ただ私のシステムを信じて、先生のヘルプを得て弾いてみました。大好きな音楽をイメージしました。それしかやれることはありません。

一度やりなおして、テイク2。すると、

きらきらしたパッセージが現れました。

その時、これしかここを弾く方法はない、という確信が生まれました。これこそベートーヴェンが意図したものだと。

快感!!でした。

何回練習しても上手くいかない時、違うアプローチがきっと役に立つはずです。



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