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指を鍛えるの罠 再録 ピアニストのための解剖学

2014.08.23(09:39) 508

ピアノを弾く私たちが上手に動かしたい指。
先日伸筋に触れましたので、4月の記事に補足します。

指を動かす筋肉とは?

簡単に言うと、前腕(肘と手首の間)の中に、屈筋と伸筋があります。
屈筋
伸筋

指を伸ばし手の甲側に近づける 伸筋 
指を曲げ掌側に近づける 屈筋

掌には、中手骨(手のひらの中の指の骨)を動かすための一部の筋肉↓
掌
を除くと、伸筋・屈筋と指をつなぐ腱のみが通っています。

そのため、掌が指を動かすための筋肉で大きくかさばっていないため、指を器用に動かすことが出来ます。

屈筋が収縮すると、腱が指をまるでストリングで引っ張るかのように動かします。
ですから指を動かすのに”指の中にある筋肉”を働かそうと念じても、あまり意味はありません。
筋肉がないのですから!(イラストで赤いところが筋肉です。)

また、2から5の指において、
指先の関節(DIP)は深指屈筋、
(PIP)第2関節は浅指屈筋で曲がります。

浅指のほうは、中央を通る深指の腱に干渉しないようにY字型に分岐して指の両脇についています。

1の指は母指のための独立した屈筋がありますね。

ちなみにMP関節(MCP)、いわゆる指の付け根は虫様筋、骨間筋の担当です。
骨間筋での指の開き加減について。↓ピアニストでATトレーニーのよしみさんのブログをご参照ください。よしみさん

指を動かすという動きに主に使うのは、手首と肘の間にある屈筋伸筋なのです。
そのほかにも多層にわたる筋肉が前腕の中にあります。

親指には他の指と向かい合わせになる機能があります。
小指も親指と容易く接する機能があります。またそれは別の話になります。

つまり敏しょう性と巧緻性のため、指本体は出来るだけ身軽になっているわけです。

指を鍛える、という言葉は、実は筋肉の存在からして、ピントが外れています。
腕立て伏せをして上腕二頭筋を太くするようにはいかないのです。

前腕に本来の仕事を存分にやってもらいましょう。

言い換えると、肩でやることや肘でやることを適材適所で行えれば、結果として前腕の負担が減り、屈筋伸筋による指に仕事に専念できるのです。

体って面白いですね。末端を制するにはまずコアなのです。

指を動かすにはまず軸から。頭と脊椎の関係を思い出し、前腕をフリーに!

ピアニスティックノート


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