鍵盤の中で弾く

鍵盤の上にのるように、股関節から前に体を倒して、鍵盤の奥行きの中で演奏する可能性にも先日触れました。(3/21分)

 ピアニストの指導にあたっておられる大野眞嗣先生のブログに、ロシアピアニズムのアプローチが解説されています。

手首を一定に保ち指を動かすドイツ式とは全く異なり、前腕のインナーマッスルと腱で指を支えて豊かな倍音でレガートを作るという、とても素晴らしい奏法だそうです。 

その大野先生ブログの中で、鍵盤の中で弾く、という記事がありました。生徒さんの高橋美幸さんがラフマニノフを↓弾いている動画付です。
ロシアピアニズム 

”奥”という発想は目から鱗でした。ピアノの構造上、キーの一番手前が支点から遠く、もっとも軽い力で弦を叩くことが出来るスポットだからです。

ただ、そこで弾くと音の出始め(アタック)が強くなりすぎるという欠点があります。なめらかなフレージングには奥をうまく使うこと肝要ですし、手前と奥を織り交ぜることで、音色にグラデーションを作ることもできます。

 もっとも安定して演奏できるのは、手がピアノからあまり離れず、かつ鍵盤の手前で弾きすぎない状態だと、大野先生のブログ同様、私も最近思うようになりました。

鍵盤の上の空間にもっと演奏者は入り、鍵盤の奥行きの中で弾くのです。

 それから、さらにいえば、鍵盤は押すと1センチ程度沈みますが、その上半分のスペースでピアノを弾くこともまた、縦方向でも”鍵盤の中”で弾く一つの形です。大野先生は、その狙い目はスタインウェイで上から2-3ミリ、ヤマハで5ミリの深さだといいます。正に寸止めですね。
 

高橋さんの動き、素晴らしいですね。奥の垂直の蓋に手がかなり近づいています。

また、特筆すべきは、椅子に沈み込むことなく、高橋さんが常に機能的優位姿勢で動かれていることです。

特に7分30秒くらいからの最も激しいパッセージで、テニスのサーブを受けるプレーヤーのごとく、全身が動かれています。

高橋さんはこの極限状態のパッセージを弾く時、機能的優位ポジションをはからずも取っていたのです!
静止画↓
高橋さん

鍵盤の中、といっても、ただ形だけ体や手がキーの上に入ればいいのではありません。 

アレクサンダーテクニークを体験するとよくわかるのですが、形だけマネしても、ピアノ奏法は活用できません。

 頭が脊椎の上で動けて、骨盤を股関節から前に倒します。体躯の前面も背面も適切なサポート力で腕を支え、腕が自由に動けます。

 そういう全身の協調した動きの中で、倍音の響き豊かな演奏が可能となるのです。 
今日のミッション:鍵盤の中で弾ける!固定観念を脱して、演奏の可能性を追求しよう!

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プロフィール

かおり

Author:かおり
美しい音を探求するピアノボディスクール
グランドピアノと骨格標本を使った講座・レッスンをしています。
HP kaorikitagawa.jimdo.com
もっといい音を出したい、楽に弾きたい、練習しても思うように弾けないというを方を、ピアノを弾く立場からナビゲート致します。

私自身、幾度も行き詰まりながら、再びピアノを弾けるまでに復活しました。

アレクサンダーテクニーク教師養成コース研修生として、美しい音と心と体にやさしいピアノ演奏を探求中。
Body Thinkingコーチ。

クラシックをメインに、ソロコンサートなど演奏活動をしています。

TOEIC970・日英通訳。

ジュリア・キャメロンのモーニングページ、アーティスツウェイを唱道しています。

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